尾小屋鉄道廃線跡

 尾小屋鉄道は、尾小屋銅山のある尾小屋駅と国鉄小松駅と接続する新小松駅を結んでいた軽便鉄道です。 1977年(昭和52年)に、廃止となりました。 現在では、尾小屋鉄道に沿って、国道416号線が走っていて、小松バスが運行されています。 廃線跡は、石川県が道路として管理しているため、廃線跡を楽しむことができます。

尾小屋鉄道廃線跡(尾小屋-沢間)

 尾小屋鉄道の廃線跡は、尾小屋駅跡から長原駅跡までは、国道416号線として利用されています。 長原駅を過ぎると、尾小屋鉄道の廃線跡は、郷谷川を渡ります。 郷谷川に架かっている2連の朽ちた木造の橋が残っています。

尾小屋鉄道廃線跡の国道416号線 長原付近の2連木橋跡
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 川を渡って、廃線跡を少し行くと、草むらの中に第1トンネルがあります。 国道416号線からは、木が茂っていて、第1トンネルはほとんど見えませんが、トンネルの手前の石垣を見ることができます。

尾小屋鉄道廃線跡の第1トンネル 国道416号から見た尾小屋鉄道の石垣跡
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 第1トンネルの中には、枕木や、レールを固定していた犬釘などが残っています。 第1トンネルから先は、藪が生い茂っていて廃線跡を歩くのは難しく、引き返した方が無難です。

枕木の残る第1トンネル 第1トンネルの枕木と犬釘
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 大日川方面へ向かう県道の踏切跡付近が、倉谷口の駅があった場所です。 草の中をかきわけて行くと、木造の橋跡があります。 ただ、橋を渡るのは危険ですし、反対側からある程度、回り込むことができますので引き返した方が無難です。

倉谷口駅付近の木橋跡 倉谷口駅付近の木橋跡
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 倉谷口を過ぎると、廃線跡は、杉林の中に残っています。 林業関係者が通るためか、比較的歩きやすくなっています。

杉林の中の尾小屋鉄道廃線跡 郷谷川と尾小屋鉄道廃線跡
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 沢に沿った林道の踏切跡を過ぎると、プレートガータ鉄橋跡があります。 鉄橋の先は、観音下(かながそ)方面から林道が続いていますので、引き返したほうが無難です。

プレートガータ鉄橋跡 プレートガータ鉄橋跡
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 鉄橋を過ぎると、第2トンネルがあります。 第2トンネルの手前には、3キロポストが残っています。 第2トンネルは素掘りのトンネルで、ごつごつした岩肌が見られます。

第2トンネルと3キロポスト 素掘りの第2トンネル
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 第2トンネルから先は、林道となっていて、歩きやすくなっています。 観音下(かながそ)駅跡には、貨物用のホーム跡が残っています。 観音下を過ぎると、対岸に国道416号線が見えてきます。

観音下駅跡の貨物用ホーム跡 対岸の国道416号線と廃線跡
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 塩原付近では、国道416号線のバイパスとして利用されています。 塩原から沢の間は、田んぼが広がっています。

塩原付近の尾小屋鉄道廃線跡 沢付近の尾小屋鉄道廃線跡
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 火の見やぐらも残る沢駅跡には、ホーム跡などが残っています。 沢駅を過ぎて、しばらく田んぼの中を走ると、2連の木造橋が見えます。 橋の先は歩行困難ですし、国道416号線沿いには十二ヶ滝という滝がありますので、引き返した方が無難です。

沢駅跡 沢駅近くの2連木造橋跡
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