唐松岳は、白馬連峰にある、標高2696mの山で、日本三百名山に選ばれています。 リフトを使えば登山時間が短縮できるため、日帰りも可能な山です。 このWebページでは、2023年7月2日に唐松岳に登った時の風景を紹介しています。 唐松岳で見た花については、唐松岳の花で紹介しています。
松川の白馬大橋から見た八方尾根です。
八方尾根は、白馬八方尾根スキー場があり、夏でもリフトで標高1800m近くの八方池山荘までリフトで登ることができます。 また、黒菱駐車場まで、車で登ることもできます。 リフトからは、白馬の街や、北信濃の山々が見えます。
八方尾根からは、日本百名山の四阿山と浅間山が見えます。 左側に見えるなだらかな山が標高2,354mの四阿山で、右側に見える山が標高2,568mの浅間山です。
八方尾根からは、白馬三山が奇麗に見えます。 白馬三山とは、日本百名山で標高2,932mの白馬岳、標高2,812mの杓子岳、標高2,903mの白馬鑓ヶ岳のことです。 白馬岳の左側の斜面には、白馬山荘が見えます。
八方尾根からは、後立山連峰の五竜岳、鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳が、遠見尾根の後に見えます。
後立山連峰は、立山信仰で古くから登山者が多かった富山県側から見て、立山の後側にある連峰で、間に黒部渓谷があります。
白馬三山や唐松岳も後立山連峰の山々になります。
標高2,670mの爺ヶ岳は、中央の一番高い峰です。
鹿島槍ヶ岳には、右側の標高2,889mの南峰と、左側の標高2,842mの北峰があります。
北峰の手前が、カクネ里氷河のある谷ですが、手前に遠見尾根があるため、氷河の部分は見えません。
カクネ里氷河を見る場合は、遠見尾根がお勧めです。
標高2,814mの五竜岳は、日本百名山に選ばれています。
五竜岳の山頂付近にある武田菱の雪形は、八方尾根からは見えません。
八方尾根からは、北信越の山々も見えます。 左から、 日本百名山で標高1,963mの雨飾山、 標高2,000mの焼山、 日本百名山で標高1,963mの火打山、 日本百名山で標高2,454mの妙高山、 標高2,073mの地蔵山、 日本百名山で標高2,353mの高妻山、 標高2,053mの黒姫山、 標高2,053mの戸隠連峰、 標高1,917mの飯縄山です。
八方尾根の八方池までは散策道が整備されていますので、登山装備がなくても登れます。 八方池まで登ってくると、唐松岳が見えてきます。 不帰嶮(かえらずのけん)も、その険しさが分かってきます。 不帰嶮は、鎖場やはしごの連続で、上級者向けのコースになっています。 白馬三山の右側のなだらかな山は、標高2,766mの小蓮華山で、白馬三山の左側の山は、標高2,812mの天狗ノ頭です。
八方池からの登山道を1時間程度登ると、扇雪渓があります。
扇雪渓の上まで登った頃には、地上付近の雲がなくなり、長野市がある長野盆地、聖高原、美ヶ原、松本市がある松本盆地も見えてきました。
美ヶ原の右側の低い部分は塩尻峠ですので、その後が諏訪盆地になります。
ですから、美ヶ原の後には、八ヶ岳が見えるはずですが、はっきりと確認はできませんでした。
手前に見える遠見尾根には、白馬47スキー場のゲレンデが見えます。
その後には、姫川と飯森駅、神城駅付近の集落が見えます。
丸山ケルン付近から、森林限界を越えるため、ハイマツなどの低木が広がってきます。
唐松岳の唐松沢や、不帰嶮の不帰沢も見えるようになってきます。
この付近まで登ると、遠見尾根の向こう側に高瀬川が見えてきます。
高瀬川が大きくカーブしている付近が大町市です。
高瀬川は南下し、梓川と合流すると犀川となって北上し、千曲川と合流しています。
梓川は、向こう側から流れてくるS字にカーブしている川です。
梓川の奥が松本市です。
丸山ケルンから1時間ほど登ると、唐松山荘に着きます。 唐松山荘からは、劔岳、立山などの北アルプスの山々が見れます。 唐松岳の頂上までは、あと少しです。 唐松山荘からは、槍ヶ岳や穂高連峰は見えませんので、北アルプスの山々の紹介は、唐松岳山頂でまとめて行います。
唐松岳に登っていくと、唐松山荘の後に、四阿山や浅間山が見えてきます。
四阿山と浅間山の手前の白い帯状に見える谷を千曲川(信濃川)が流れています。
五竜岳も八方尾根から見えなかった斜面も見えてきます。
唐松岳の山頂は、標高2696mで、2等三角点があります。 目の前には不帰嶮の岩場と、唐松沢氷河のU字谷が見えます。 唐松沢氷河は、長さ1.1km、平均氷厚25mの氷河で、1年間に2mぐらいのゆっくりとした速度で動いています。 現在、日本には7つの氷河があり、残りの6つの、剱岳の小窓氷河、三ノ窓氷河、池ノ谷氷河、立山の御前沢氷河、内蔵助氷河、鹿島槍ヶ岳のカクネ里氷河は、すべて北アルプスにあります。 唐松岳からは、7つの氷河の中の5つの氷河を見ることができます。
唐松岳の山頂は、正面に剱岳が見えます。
剱岳は、標高2,999mで日本百名山に選定されています。
富山市からは、大窓、小窓、三ノ窓の3つのキレットが良く見えますが、唐松岳からは、大窓しか見えません。
氷河である小窓雪渓と三ノ窓雪渓は、上部だけですが、見ることができます。
氷河の全体を見たいのであれば、鹿島槍ヶ岳がお勧めです。
雪渓とは、動かない氷の塊のことですので、小窓氷河と三ノ窓氷河と記載するのが正しいですが、地理院地図に準拠した名称で記載しています。
大窓よりも右側は、黒部峡谷鉄道が走る秘境となります。
日本二百名山で標高2,415mの毛勝山や、立山連峰最北端で標高1855mの僧ヶ岳などが見えます。
剱岳の左側には、標高3,015mで日本百名山の立山が見えます。
立山は、
標高3,003mの雄山、
標高3,015mの大汝山、
標高3,003mの富士ノ折立の3つの峰があります。
雄山の山頂には、雄山神社があります。
雄山の左側に、御前沢氷河のU字谷が見えます。
富士ノ折立と真砂岳の間に、内蔵助氷河のU字谷が見えます。
真砂岳と別山の間に、真砂沢カールのU字谷が見えます。
真砂沢カールは、昔は氷河でしたが、現在は氷河ではありません。
立山の左側には、日本百名山で標高2,926mの薬師岳があります。
薬師岳には、薬師岳の圏谷群として国の特別天然記念物に指定されている金作谷カール、中央カール、南稜カールがあります。
薬師岳の左側には、黒部源流の山々が見えます。
黒四ダムのダム湖である黒部湖の水面も、少しだけ見えます。
黒部湖の水面の後に見えるのが、日本百名山で標高2,840mの黒部五郎岳です。
黒部五郎岳の左には、日本二百名山で標高2,864mの赤牛岳、日本百名山で標高2,986mの水晶岳、日本百名山で標高2,924mの鷲羽岳が見えます。
鷲羽岳付近が、黒部川の源流になります。
黒部源流の山々の左には、後立山連峰の山々が見えます。
手前から、
標高2,630mの岩小屋沢岳、
新越乗鞍山荘のある鞍部、
標高2,641mの成沢岳、
標高2,678mの赤沢岳、
標高2,752mのスバリ岳、
日本二百名山で標高2,821mの針ノ木岳、
標高2,799mの蓮華岳が、ジグザグに見えます。
一番後には、なめらかな頂上で標高2,924mの野口五郎岳が見えます。
黒部源流の山々の左奥に、日本百名山の槍ヶ岳と穂高連峰も見えました。
槍ヶ岳には、標高3,190mの大槍と、標高3,030mの小槍があります。
小槍の標高は、尺に直すと一万尺になります。
アルプス一万尺の歌では、小槍の上でアルペン踊りを踊りましょうという歌詞ですが、小槍はロッククライミングしないと登れない岩ですので、踊ることは難しい場所です。
穂高連峰は、右側から
標高3,163mのジャンダルム、
標高3,190mの奥穂高岳、
標高3,091mの前穂高岳が見えます。