石川県金沢市の直下を、森本・富樫断層帯が縦断しています。
森本・富樫断層帯は、石川県河北郡津幡町から、石川県金沢市を経て、石川県白山市明島町(日御子町)付近に至る、長さ約26kmの活断層です。
今後30年以内の地震発生確率が2%から8%と高く、全国的にも危険なSランクに分類されています。
2024年(令和6年)1月1日に発生した能登半島地震では、金沢市でも観測史上最大の震度5強を観測し、大きな被害がありました。
ただ、震度7を観測した能登地方に比べると被害は小さいため、あまり報道はされていません。
そこで、森本・富樫断層帯とその延長線に沿って、徒歩と自転車で、被害状況を調べて、写真に地図を付けてまとめてみました。
森本・富樫断層帯の位置は、1999年(平成11年)の石川県の調査結果を参考にし、被害地点の位置は、調査結果の地図上に表示しています。
2011年(平成23年)の改訂版も出ているようですが、私が改訂版のことを知らなかったのと、金沢市田上新町の地盤崩落現場が、改定前の富樫断層の延長上にあることもあり、1999年(平成11年)の資料を利用しています。
森本断層は、石川県河北郡津幡町から、石川県金沢市小坂付近までの約13kmの活断層です。 富樫断層と合わせて、森本・富樫断層帯と呼ばれるようになりましたが、このページでは、浅野川より北側を森本断層として作成しています。
能登半島地震では、金沢市吉原町にある石川県立金沢北陵高等学校の校舎前の地盤が大きく崩落しました。
金沢市神谷内町の金沢山側環状道路の神谷内ICの接続道路では、液状化現象が発生したため、マンホールが浮上していました。浮上したマンホールの縁は四角形に切り取り、浮上したアスファルトは戻し安全に通行できるように対策されていました。
金沢市御所町の金沢山側環状道路の東長江ICの接続道路の県道20号線では、金沢星稜高校の野球場ののり面が崩落して、道路をふさぎました。 土砂は道路で止まっており、道路沿いを流れている金腐川には流入していませんでした。 地震の3日後も道路は通行止のままで、重機を使って大量の土砂の除去作業を行っていました。
金沢市東山の卯辰山山麓寺院群の全性寺(赤門寺)の土塀が崩壊していました。 卯辰山山麓寺院群は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。 全性寺本堂の前では、灯篭が倒壊していました。
金沢市東山の卯辰山山麓寺院群の永久寺の土塀が崩壊していました。 卯辰山山麓寺院群は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
金沢市東山の宇多須神社の石塀が崩壊していました。 宇多須神社は、卯辰山麓伝統的建造物群保存地区として、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
富樫断層は、石川県金沢市窪から石川県白山市日御子付近までの約9kmの活断層です。 森本断層と合わせて、森本・富樫断層帯と呼ばれるようになりましたが、このページでは、浅野川より南側を富樫断層として作成しています。
金沢市田上新町では、住宅地の斜面が崩落し、住宅4棟が全壊しました。 1999年(平成11年)の石川県の調査結果によると、富樫断層は大桑で終わっていますが、田上新町は富樫断層の延長線上にあります。 さらに、斜面崩落現場から大桑方面の家の屋根にはブルーシートが掛けられていましたので、その線上で揺れが大きかったと推測されます。 金沢の震度5強は、海側にある西念町の金沢気象台の震度ですから、田上の震度はより大きかった可能性はあります。 ちなみに、2011年(平成23年)の改訂版では、富樫断層は野田山撓曲と名前は変わりましたので、田上新町は野田山撓曲の延長線上にあることになります。
小立野台地上を走る県道10号線では、金沢市土清水町と金沢市錦町で路肩決壊があり、片側交互通行になっています。 この路肩決壊現場も、田上新町と大桑町の間にあります。
金沢市丸の内にある金沢城跡では、4か所で石垣崩落がありました。 本丸南面の石垣崩落個所は、明治時代に造られた階段の石垣が崩落したようです。
金沢市下新町にある久保市乙剣宮では、石造りの鳥居がずれて隙間ができたため、通行制限されていました。
金沢市下新町にある泉鏡花記念館では、土蔵の壁が剥がれ落ちていました。
このページを作成している私は、地震の専門家ではありません。
金沢市田上新町の崩落現場を見て、富樫断層と関係があるのではないかと思い、独自に調査した結果をまとめただけです。
地震の専門家ではありませんが、日本中の古い町並みや、城などの建築物や、国分寺や古墳などの史跡などを訪れていますし、全国ロケ地ガイドというサイトの運営も行っていますので、地理的知識は豊富です。
私が訪れた場所の写真は、JoeのWebページを見てください。
また、プログラム開発やコンテンツ制作の仕事もしていますので、データをまとめるのは得意です。
このような人間が作成したページであることを理解していただき、森本・富樫断層帯や地震の調査などの参考にして頂ければ幸いです。
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このページを作成するにあたり、石川県の活断層 森本・富樫断層帯調査の結果を参考にさせて頂きました。
ただ、地震本部の森本・富樫断層帯の方が情報は新しいようです。
また、国土地理院の活断層図では、より詳細な活断層図を見ることができます。