可視化ツールrvizの使い方

可視化ツールrvizの概要

 rvizは、ROSのデータの3次元の可視化を行います。特に、3次元座標は座標値を数値で表示しても分かりにくいため、デバッグ効率は低下してしまいます。3次元で斜め上から見た状態を可視化すれば、ロボットの位置や姿勢が一目で分かります。
 rvizでは、URDFを使って作成したロボットのデータの3次元形状を移動、回転した状態で表示することができます。また、レーザーセンサーから取得した壁や障害物までの距離データや、カメラから取得した映像などを表示することもできます。
 ROSのWikiページに解説があります。

rvizの基本操作

rvizの起動

 ターミナルを開き、下記のコマンドを実行すると、rvizを起動できます。

$ rviz

ビューの操作方法

 rvizの基本操作のビューの操作は、gazeboとは異なります。
 視点を上下左右に移動するパン操作は、Shiftキーを押しながらドラッグするか、マウスホイールを押しながらドラッグすることで行うことができます。
 視点を回転し画面上の位置をいろいろな方向から見る操作は、マウスのドラッグ(左ドラッグ)で行うことができます。
 視点を近づけたり遠ざけたりするズーム操作は、マウスホイールを回転するか、マウスの右ドラッグで行うことができます。

メニューの操作方法

 rvizのメニューは、画面左上に表示されます。
 Fileメニューでは、表示状態をファイルに保存したり、読み込んだりすることができます。
 Panelsメニューでは、表示するパネルを選択して、画面構成を変えたりすることができます。

rvizの画面構成

3DView画面

 3DView画面は、rvizの画面中央に表示されるメイン画面で、ロボットの状態の表示や、センサーの状態の表示など、さまざまなデータを3次元表示するときに使用されます。

Displaysパネル

 Displaysパネルは、画面左側のパネルとして表示され、表示したいTopicなど、3FViewに表示する内容を変更する画面です。
 領域下部にあるAddボタンで、表示したい内容を追加できます。

表示タイプ名表示内容
Axes座標軸を表示
Cameraカメラ視点から表示した画像を別ウィンドウに表示
DepthCloud深度画像で表示された点群を表示
Effortロボットの各関節に加わる力を表示
FluidPressure空気、水などの流体の圧力を表示
Gridグリッドを表示
GridCellsグリッドの各セルを表示
Groupグループ化
Illuminance照度を表示
Image画像を別ウィンドウに表示
InteractiveMarkersインターラクティブマーカーを表示
LaserScanレーザースキャナーが計測した距離データを表示
Mapナビゲーション用の地図を表示
Markerマーカーを表示
MarkerArrayマーカーを複数表示
Odometryオドメトリの変化を矢印で表示
Pathロボットの経路を表示
PointCloud深度カメラのセンサーデータを点群で表示
PointStamped丸型ポイントを表示
Polygonポリゴンの外形を表示
Pose位置と姿勢を表示
PoseArray位置と姿勢を複数表示
Range距離センサーの測定範囲などの円錐を表示
RelativeHumidity相対湿度を表示
RobotModelロボットモデルを表示
TF座標変換の相対座標を座標軸を表示
Temperature温度を表示
WrenchStampedねじれを表示

Toolsパネル

 ツールは、画面上部のメニューの下に表示されるボタンで、各種操作をすることができます。

ボタン名操作内容
Interactインターラクティブマーカーの操作
Move Cameraカメラの移動
Focus Cameraカメラのピント合わせ(焦点の変更)
Measure距離測定
2D Pose Estimate2次元の現在位置の設定
2D Nav Goal2次元ナビゲーションの目標位置の設定
Publish Pointパブリッシュする位置の決定

Viewsパネル

 Viewsパネルは、画面右側のパネルとして表示され、3次元ビューの視点を設定できます。

視点タイプ表示方法
FPS(FirstPersonView)1人称視点(ユーザが見ているような画像)で表示
Orbit指定した地点を中心に、回り込んで表示
ThirdPersonFollower3人称視点(俯瞰画像)で表示
TopDownOrtho上から正射影して表示
XYOrbitXY平面上の指定した地点を中心に、回り込んで表示

Timeパネル

 Timeパネルは、画面下側のパネルとして表示され、現在時間(Wall Time)とROS時間(ROS Time)を表示します。Resetボタンで、時間をリセットすることができます。

rvizの使用例

 下記の画像は、rvizに、DisplaysパネルのAddコマンドの「RobotModel」でロボットモデルを表示し、「LaserScan」でレーザースキャナーが計測した距離データを表示し、「Map」で作成中のナビゲーション用の地図データを表示している画面です。  


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